大切なDVDは、保管の仕方に注意!

みなさんこんにちは!スタッフのタニ子です。

暑かった夏も過ぎてみればあっという間で、朝晩と涼しくなって過ごしやすくなってまいりました。

食欲の秋、芸術の秋、スポーツの秋!

私は断然、食欲の秋ですね(笑)

さて、最近では再生できないDVD(ファイナライズ)のご依頼がとっても多くなってまいりました。

それこそ北は北海道・南は九州まで、ありがたい事に全国からご依頼を頂くようになりました。

YouTube動画やホームページをご覧頂き、中には遠方より名古屋への出張に合わせてDVDをご持参頂いたお客様もいらっしゃいました。

原因はファイナライズがしていないDVDでしたが、無事見られるようになりご自宅まで郵送させて頂きました!

DVDという身近なメディアで、手軽さ・扱いやすさで保存用に普及したものの、まさかDVDが見られなくなるなんて夢にも思いませんよね。

今回はそんな再生できなくなってしまったDVDの中でも、特徴的な症状が出る症例とそうならないための対策方法をお知らせします!

DVDの記録面をチェック!

まずは問題なく再生できるDVDをご覧ください。

色は青のような紫のような色をしていて、記録されている面は少し色が薄くなっています。

よ~く見ると円の中に色が変わっている境界があり、内側が映像が記録されている部分・外側は何も記録されていない部分となります。

(映像をDVDに焼き付けていく時は、中心から外側に向かって記録していくためです。)

記録面に特に色の境界がない場合は、記録レートいっぱいに映像が収録されているか、新品のメディアの可能性が高いです。
(記録レートとは、そのDVDの収録時間の設定の事です。SP・LP・EPなどがあり、設定に応じて収録時間を変更できます。)

それでは次に、再生できなくなってしまうDVDです。

円の外側を見て頂くと、白や金っぽく明るくなっているのが分かりますでしょうか。

このDVDの場合、映像が記録されてある部分にまでは色の変色が来ていないので、なんとか再生はできています。

それでも映像の後半は止まったり、飛んだりする症状が出ています。

下の画像は弊社に送って頂いたお客様のDVDです。

このメディアはDVDなんですが、CDと間違えてしまうくらいに白に変色しています。

問題ないDVDに比べると変色が全体にあります。

一般的な機器やパソコンでは全く再生する事ができず、映像の確認もする事ができませんでした。

今回ご紹介したい症状は、このように白っぽく変色してしまったDVDです。

こうなってしまうとデータ復旧が必要になりますし、残念ながら復旧ができない場合もあるのです。

なぜ変色してしまうのか??

この変色ですが、紫外線が原因である事が多いのです。

弊社の実験では、DVDメディアを数日間紫外線に当て続けると白く変色し読み込みができなくなってしまいました。

なぜDVDは高温多湿や直射日光に弱いの??

1.DVDが直射日光に弱い理由

まず覚えておいてほしいのは、DVD(特に追記型のDVD-Rなど)の記録層には有機色素が使われています。

DVDへデータを記録(焼き付け)していく時は、DVDの記録面である有機色素に強いレーザーを当てていきます。

そして読み込む時は、弱いレーザーを当てて反射したデータを読み込み再生していきます。

このDVDの一番肝心な記録面に使われている有機色素ですが、なんと紫外線にも反応し、化学変化を起こしてしまうのです。

そのため屋外や窓辺で長時間に渡って日光に当たると、有機色素が変質してしまい、変色してしまいます。

2.熱や湿気に弱い理由

DVDのベースになる素材は耐久性のある「ポリカーボネート」と言うプラスチックでできています。

丈夫なプラスチックではありますが、やはり高温には弱く、熱によってディスクに反りやゆがみが生じる可能性があります。

またDVDの構造上、データ内部の層に湿気が入ってしまうと、腐食したりしてデータを正しく読みこめなかったり、データ自体が破損してしまいます。

DVDをより長く保管するためには

ここまで読んで頂いてもうお分かりかと思いますが、

DVDの保管は、以下の点に注意をするだけでデータ保持率が大きく変わります!

➀直射日光に直接当たる場所に放置しない。
窓の近くの本棚などに立てて保管もおすすめはしません。

➁室内でも出しっぱなしにしない。
DVDを見たらプラスチックなどのケースに入れて引き出しの中など光が当たらない場所に保管する。
※あまり知られていないかもしれませんが、紫外線はLED電球や蛍光灯からも出ていますので部屋の中でも注意が必要です。

➂保管場所が適切か見直してみる。
温度変化の激しい車の中や、普段人が出入りしないような部屋にははるべく保管しない。
(冬は寒く夏は暑くなる場所はおすすめしません)

➃たかがケース、されどケース。
できれば光を通さない白や黒など透明以外のプラスチックのケースに入れる。ケースが透明な場合は、ケースごと光が当たらない引き出しの中などに収納する。
(不織布は記録面に傷がつきやすいので長期間の保管ケースとしては向きません)

以上になります。

結局私たちが快適に過ごせる環境下が、DVDにとっても良いという事なので、

リビングや寝室など普段生活している部屋などでの保管がおすすめですね。

最後になりますが、これを機にしまってあったDVDの再生をぜひ確認してみてください。

データ復旧の場合、データが破損してから日にちが経てばたつほど復旧率は低くなってしまいます。

変色・変質を防ぎ、大切な映像データを守るためにも保管方法を今一度見直してみてはいかがでしょうか。

もし何か気になる事や、実際に再生できないDVDがありましたら、お気軽にお問い合わせください!

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